「包茎は、自分さえ気にしなければそのままでもいい」
このような考え方もあるにはあります。ですが、包茎を放置しておいたがために病気を発症してしまったら、そのままでいいといっていられなくなるでしょう。
包茎にはさまざまな種類があり、放置しておいても病気を発症する可能性が低い種類もあれば、病気を発症しやすい種類もあります。
今回は、病気を発症しやすい包茎の種類をご紹介するとともに、どのような病気を発症しやすいのかという部分についてご紹介しますので、参考にしてください。
治療をおすすめしたい包茎の種類とは?
包茎には、仮性包茎、真性包茎、カントン包茎、埋没包茎の4種類があります。それではまず、それぞれの状態と、病気のリスクについて考えてみることにしましょう。
仮性包茎
日本人男性に多いといわれている種類の包茎です。普段は包皮に包まれていても、包皮を手でずせらせば、亀頭がきちんと露出します。
この包茎は、軽度の状態であれば特に治療が必要ないと考えられていますが、勃起時であっても亀頭が完全に露出しないレベルの場合では、治療が必要になることがあるでしょう。
真性包茎
普段から性器全体が包皮に包まれており、勃起時にも亀頭が露出しない状態の包茎です。
このタイプの包茎は、包皮に包まれている内部の部分を洗うことができません。そのため、亀頭と包皮の間に汚れが溜まり続けていることになり、陰茎がんのリスクが高いといわれています。
つまり、できる限り早い段階で、包茎治療を受けておくことが望ましいタイプの包茎です。
カントン包茎
包皮の入り口部分が狭く、亀頭を十分に露出させることができないタイプの包茎です。
無理に亀頭を露出させた状態でキープしようとすると、狭い包皮の入り口部分に亀頭の根元が締め付けられることになり、腫れや炎症が起こることもあります。このレベルの場合、医師の判断により、直ちに手術となることがあるでしょう。
埋没包茎
肥満の方に見られるタイプの包茎です。肥満によって下腹部についた皮下脂肪部分に、性器がめり込んでしまいます。
このタイプの包茎は、ダイエットで解消されることもあり、早急な治療は必要としないと考えられていますが、心配であれば医療機関で診察を受けてみるといいでしょう。
包茎を放置していると病気になることも!?
包茎には、病気を発症するリスクが少ない種類もあれば、病気のリスクが高い種類もあります。
それでは次に、包茎によって起こる可能性がある病気についてみていきましょう。
陰茎がん
真性包茎など、重症度が高い包茎の方が発症しやすい病気であるといわれています。包茎が陰茎がんを引き起こす根拠については、現在までにはっきりと究明されているわけではありません。
ですが、陰茎がん患者の方に包茎の方が多いという事実を考えるのであれば、包茎と陰茎がんはなんらかの因果関係があると考えることができます。
性感染症
常に亀頭が包皮に包まれている包茎は、包皮部分の湿度が高く、なんらかの雑菌やウイルスが侵入してきた際には、それらが繁殖しやすいという特徴を持っています。
つまり、性感染症も発症しやすいということです。
炎症
性感染症と同様の原理で、亀頭の先端部分に炎症が起こることがあります。
亀頭の先端部分は皮膚が非常に薄く敏感ですので、炎症が起こってしまうと排尿痛に悩まされることも少なくはありません。
おわりに
たかが包茎、されど包茎、自分が気にしなければ治療の必要がないと思っていた方も、病気のリスクが広がるとあっては、あまり呑気に構えていられないと感じたのではないでしょうか。
包茎だからといって、必ずしも、それが病気の原因になるとは限りません。ですが、そのリスクが少しでもあるのであれば、早いところ治療を受けて、病気のリスクを回避してしまうことが賢い選択でしょう。
明らかに包茎だという自覚をお持ちの方は、この機会に、医療機関での包茎治療を前向きに検討してみてはいかがでしょうか?早い段階で治療を受けてしまえば、その分だけ、病気のリスクも遠ざけることができますよ。
記事監修:岡山中央クリニック