湯シャンという言葉、ご存知ですか?湯シャンとは、シャンプーを使用せずにお湯だけで頭皮と髪を洗うシャンプーの方法です。
湯シャンに関しては賛否両論があり、長期間湯シャンを実践した方の中には、「フケが減った」、「頭皮の状態が改善された」という声を寄せる方がいます。その一方で、湯シャンで頭皮環境が悪化したという声があるのも事実です。
つまり、湯シャンは向いている人とそうでない人のご意見がはっきりと分かれるシャンプーだということです。それでは、湯シャンに期待できる効果などについて検証してみることにしましょう。
湯シャンに期待できる効果
湯シャンには、以下の効果が期待できるといわれています。
頭皮の乾燥予防
市販されているシャンプーの中には洗浄成分の配合量が多い製品があり、これによって頭皮が必要以上に乾燥している方がいます。湯シャンはシャンプーを使用しませんので、頭皮の皮脂を必要以上に取ることがなく、頭皮の乾燥予防に役立つことがあるでしょう。
シャンプー時の刺激を軽減
皮膚が弱い方の場合、シャンプーに配合されている化学合成物質によってアレルギーを起こすことがあります。しかし、湯シャンであれば化学合成物質は使用しないため、化学合成物質によるアレルギーが起こる心配はありません。
頭皮の乾燥によるフケ予防
頭皮がカサカサに乾燥すると、粉状のフケが多く出ることがあり、それに伴って痒みが出ることもあります。頭皮にこのような状態があらわれた場合、まずは頭皮をなるべく刺激しないことが大切です。
そこで、適度な温度のお湯を使用した湯シャンであれば、頭皮を刺激する可能性は低いと考えられ、これが頭皮の感想とカサカサのフケ予防につながると考えられます。
湯シャンがおすすめできない人もいます
では、湯シャンに向かないのはどのような人なのでしょうか。
皮脂分泌量が多い人
もともと頭皮からの皮脂分泌量が多い方は、お湯だけで皮脂を洗い流すことが難しいと考えられます。そのため、湯シャンは向かないでしょう。
頭皮からの皮脂分泌量が多い方は、洗浄成分の配合量が少ないシャンプーを使用し、適度に皮脂を洗い流しておくことがベストです。
脂っぽいフケが出る人
やや大きめで脂っぽいフケが出る方は、脂漏性(しろうせい)皮膚炎が起こっている可能性があり、湯シャンは向きません。
というのは、脂漏性皮膚炎だった場合、さまざまな雑菌によって頭皮環境が悪化していると考えられます。そのため、洗浄成分を配合したシャンプーで雑菌を洗い流さないと、ますます頭皮環境が悪化するリスクが高まるからです。
脂漏性皮膚炎の疑いがある方は自己判断で湯シャンをせずに、皮膚科や美容皮膚科、美容外科クリニックなどの医療機関で診察を受けましょう。
お湯では落ちない整髪料を使用している人
ヘアオイルやヘアスプレー、ヘアミストなどの整髪料には、お湯だけでは落としきれない成分が配合されている製品があります。このような製品を愛用している方はシャンプーでしっかりと成分を落とす必要がありますので、湯シャンには向きません。
湯シャンの手順
湯シャンの手順は以下のとおりです。
- お湯で流す前にブラッシングして大まかに汚れを落とす
- 37~42℃のお湯を流しながら頭皮をマッサージする
- タオルドライする
- ドライヤーで頭皮と髪を乾燥させる
以上が湯シャンの手順です。湯シャンってどうなの?と半信半疑の方は、まずは1回だけ湯シャンをしてみましょう。そして、翌日の頭皮と髪の状態を確認してみることをおすすめします。
おわりに
湯シャンは、頭皮と髪を傷める可能性が低いシャンプー方法ではありますが、頭皮からの皮脂分泌量が多い人や頭皮環境が悪化している人、お湯だけでは落ちない成分を配合した整髪料を使用している方には不向きです。
湯シャンをやってみようかとお考えの方は、ご自身の頭皮の状態や使用している整髪料の種類をよく確認したうえで、チャレンジしてみるといいでしょう。
※薄毛が気になり出したら、当院へご相談ください
記事監修:岡山中央クリニック