「ワカメなどの海藻類を食べると、丈夫な髪の毛が育つ!」
そう信じている方は思いのほか沢山いらっしゃいます。
残念ながらそれは昔の人が作った迷信と考えて良いでしょう。
医学的には根拠はありませんし、抜け毛の予防効果などは期待できません。
他にも「辛いものが好きな人は禿げる!」なんて噂も…
これも果たして本当なのでしょうか?
今回はこのような「食べ物と髪の毛の関係性」についてお話します。
海藻類と髪の毛の関係
日本では、ワカメなどの海藻類が豊かな髪の毛を作る源になるという教えが語り継がれてきたのは事実です。
おそらくワカメや昆布の色が日本人の髪の色に似ていることや、海中でゆらゆらと揺れている様子が「豊で艶やかな髪の毛」を連想させたのでしょう。
海藻が持つネバネバ成分が「粘り強く生える」といったイメージに繋がるから、というこじつけにも近い理由も根拠の一つにあるようです。
しかし、それは迷信!残念ながら、医学的には海藻類のネバネバ成分が育毛や発毛に良い効果を与えるといったエビデンスはありません。
ただし、海藻類に含まれるヨードなどのミネラルや、食物繊維は健康を維持する上で欠かせない栄養素です。
身体の健康を維持することは、頭皮の健康につながり、健康な頭皮環境を作ることは健康な髪の毛が生えやすい環境を保つことにつながります。
その観点から言えば、「海藻類を食べると髪の毛が豊かに育つ!」という昔の人の教えは、あながち外れてはいなかったのかもしれませんね。
辛い物と髪の毛の関係
「辛いものが好きな人は禿げる!」これもよく聞く説ですが、こちらもイメージ先行型の迷信と言っていいでしょう。
辛い物を食べると滝のような汗をかくという強いイメージがあります。
実際、激辛料理を食べれば、頭皮からも汗をかき、皮脂分泌も多くなるので、頭皮の衛生状態が悪くなるような印象は否めません。そのため“辛い物は禿げる説”が広まったわけです。
しかし、この説にも医学的な根拠はありませんし、汗をかいたとしても、きちんと洗髪をし、衛生状態を良くすれば問題はないのです。
むしろ“辛い物は頭皮に良い影響を与える説”があります。
辛い物の代表格、唐辛子に含まれるカプサイシンには強い発汗作用があり、カプサイシンが体温を上昇させ血行を促進し、毛根を活性化するという理由からです。
薄毛対策には頭皮マッサージでの血流改善が有効であるように、カプサイシンによる内側からの血流改善が頭皮に良い影響をもたらすという考え方です。
しかし、これはあくまで“辛い物は禿げる説”を否定する考えであって、
積極的に辛い物を取れば薄毛予防になるわけではありません!!
極端に偏った食事で身体の健康を害してしまえば本末転倒。頭皮の健康をも損なうことになってしまいます。
頭皮の健康を維持するためには、バランスの良い食事が一番であることをお忘れなく。
いかがでしたか。
次回は「食べ物と薄毛の関係 その2」で、薄毛・抜け毛予防に効果のある具体的な食事についてお話したいと思います。
ここでは皆様のお役に立てるような豆知識をお話していきたいと思います。
薄毛や抜け毛でお悩みの方、ぜひ専門医のいる当院へご相談ください。
まずは無料カウンセリングでお待ちしております。
記事監修:岡山中央クリニック