金属のドアノブに触れた瞬間に全身を突き抜けるようなあの痛み、それは静電気にほかなりません。これは、私たちの体内に滞留している電気が空気中に放出され、ドアノブの金属から放出されている電気に反応して起こる現象です。
このように、静電気には”痛い”というストレスがありますが、静電気が私たちに及ぼす影響は痛みのストレスだけではありません。というのも、静電気が思いもよらぬ健康被害につながることがあり、薄毛の原因になることもあるからです。
それでは、静電気の影響や静電気を防ぐ方法についてご紹介します。
静電気が及ぼす3つの悪影響
静電気と健康被害、これらは一見するとあまり関係がなさそうに思えます。しかし、静電気は私たちの身体に以下の悪影響を及ぼす可能性があるのです。
1.ビタミンやカルシウムが流れ出る
ビタミンには体調を整えたり他の栄養素の吸収力を高めたりする働き、カルシウムには丈夫な骨の形成や精神安定などの働きがあります。つまり、どちらの成分も私たちが健康を維持する上で欠かすことができないということです。
ところが、静電気の発生率が高いと、これらの大切な成分が体外へ排出される可能性が高まって、栄養不足が起こることがあります。
2.浮遊有害物質を引き寄せる
静電気が発生すると、空気中に浮遊しているさまざまな物質を引き寄せることがあります。そして、その中には有害な浮遊物が混じっている可能性があり、アレルゲンを引き寄せしまった場合、アレルギー発症の確率が高まってしまうことがあるでしょう。
3.枝毛や切れ毛
髪が乾燥すると静電気が発生しやすくなり、瞬間的に髪へ大きなダメージを与えた結果、枝毛や切れ毛の原因になることがあります。枝毛や切れ毛は、将来的な薄毛の原因になることもありますので、静電気を予防する対策を講じることが先決です。
お手軽にできる3つの静電気予防法
お手軽に静電気を予防するのであれば、以下の方法を試してみましょう。
1.静電気スプレーの使用
ドラッグストアなどで販売されている静電気防止スプレーを衣類にスプレーする方法です。また、髪専用の静電気防止スプレーも販売されていますので、衣類用と髪用を上手に使い分けて、静電気予防を行うといいでしょう。
2.化学繊維の衣類の着用を避ける
石油を原材料とするアクリルやナイロン、ポリエステルなどの化学合成繊維はお手入れの手間がかからないというメリットがあります。しかし、着脱時の摩擦によって静電気が発生しやすいです。
そのため、静電気の発生源になりやすいという部分を考えるのであれば、外気が乾燥しやすい冬の期間には、なるべく着用を避けることが好ましいといえるでしょう。
3.プラスチック製ブラシの使用を避ける
プラスチック製のブラシもまた、静電気が起こりやすいという特徴を持っています。そのため、可能であれば、動物の毛を使用したブラシの使用が望ましいです。
どうしてもプラスチック製のブラシを使用したいのであれば、髪専用の静電気予防スプレーで髪をガードしてから使用するようにしましょう。
抜け毛や枝毛がひどいと感じたら
静電気によってできてしまった枝毛や切れ毛はヘアケア製品で修復することは難しく、その部分をカットする以外に改善方法がありません。
また、枝毛や切れ毛を発見した時点ですぐにカットすれば問題はないといえるでしょう。気がつかずにそのまま放置していると、根元部分にまで痛みが広がることがあり、これが抜け毛の原因になることがあります。
静電気の発生とともに抜け毛が気になり始めたのであれば、まずは今回ご紹介した方法で、静電気を防ぐ対策を行ってみてください。
なお、静電気対策をしているにも関わらず、抜け毛が一向に治まらないのであれば、AGAの可能性があります。まずは原因を特定するためにも、美容外科クリニックで診察を受けてみることを検討しましょう。
おわりに
たかが静電気とされど静電気ということがおわかりいただけたのではないでしょうか。
静電気は、あの痛みだけで大きなストレスを感じますが、その影響が健康被害にまで及ぶのであれば、対策しないわけにはいきませんよね。特に静電気が発生しやすい方は、とりあえず静電気発生を防ぐ対策を講じてみましょう。
また、静電気の発生とともに抜け毛が目立ち始め、それがいつまでも治まらないようであれば、AGAの可能性も疑う必要性が出てきます。この場合、抜け毛が悪化する前に岡山中央クリニックに相談し、適切な治療を受けることが望ましいといえるでしょう。
記事監修:岡山中央クリニック